「教えて!明日香先生」:夫から急に離婚を切り出された!

コラム
  こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。 私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。   この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。   ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。  
  1. 急に別れたいと言われても・・・。
  明日香先生、こんにちは。   私は、B子と言います。62歳です。67歳の夫とは約40年間夫婦関係を継続しています。37歳と32歳の娘がおり、どちらも結婚していて、自宅には夫婦2人で生活しています。 よろしくお願いします。   相談の件ですが、「夫婦関係を継続している」と言いましたが、昨年夏あたりに、急に夫が離婚したいと言ってきました。ですので、義務的な感じで継続しており、幸せではありません。   現在は家庭内別居で、私が1階、夫が2階で生活しています。生活費は家庭内別居後夫からもらっておらず、私の給料(パートで月の手取りが8万円)で生活しております。   食事は朝は私が用意し、昼、夜はそれぞれが作ったり、外食して食べています。 水道光熱費、日用品、家のローンの支払いは、夫が行っており、私は主に家事を行っております。なお、これらの取り決めは別段行っておらず、今までの習慣でやっている感じです。   夫は、離婚の話になると、決まって、「性格の不一致」を理由に挙げて、離婚を迫ります。 しかし、私は不倫をしたり、されたりしたわけではないし、夫への愛情が冷めたわけでもありません。ただ、私の手取りだけでは、万一離婚となったときに、生活できないので、多少打算的な気持ちもあります。そのことは言葉には出していませんが、夫はそのあたりに気づいているようで、ここ1か月ほどは、離婚の話を頻発します。   私も急に離婚してくれと言われても困るので、離婚せずに余生を送りたいのですが、夫の言い分が通るのでしょうか。   また、朝食だけ作っている現状を見られて、「性格の不一致」で離婚は成立するのでしょうか。今後の生活設計を含めて、教えてください。  
  1. B子さん、本日はご相談にご来所頂き、ありがとうございます。
早速ですが、ご相談の件、回答しますね。 まずは、現状の家庭内別居の生活状況ですが、朝食はB子さんが2人分用意し、水道光熱費等の生活費や家のローンはご主人が支払いをしており、家事は主にB子さんが対応しているとのことですので、婚姻関係が破綻している=夫婦関係が壊れているとの判断は下しにくいと考えます。 よって、離婚裁判までもつれたと想定して、裁判所が離婚を認める可能性は低いと思います。   また、B子さんもご主人も、いわゆる不貞行為等を行っている様子がないとのことですので、離婚原因は法律上5つあるのですが、どれにも当てはまらないと考えます。 よって、離婚訴訟まで争ったとしても、「性格の不一致」等その他の離婚原因による離婚は不可能かと思います。   ただ、ご主人が、B子さんの打算的な態度を見透かしている可能性は、B子さんが自覚しているように十分にあるので、まずはお互い冷静な精神状態で、とことんお話し合いをすることが肝要だと思います。 なぜ、ご主人が離婚したいと言い出したのかを聞き出すチャンスですし、仮に直接的な言葉で離婚を望む理由は出なかったとしても、態度や雰囲気で、多少なりとも感じることはできるかと思います。とにかく、ご主人の話に納得できないのであれば、離婚に応じる必要はありません。   今後の生活設計については、この話し合いの結果を踏まえて、決めてみたらいかがでしょうか。 生活費の分担等のルールを決めて家庭内別居を続けるか、離婚に向けて財産分与等婚姻中のお金の問題の清算の話し合いに進んで行くのか・・・いろんな道があると思いますが、どんな時でも一番大切なのは、B子さんがどうしたいかということです。ご主人がどうしてほしいと思っているかではないということを忘れないでくださいね。   話し合いの結果、困ったことがあったり、進展がありましたら、都度ご相談ください。   そして、いよいよ弁護士のチカラが必要と感じましたら、私にいつでも声掛けしてくださいね。B子さんが、明るい未来を描いて生活できるように、サポートいたします。   もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。   心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。   ※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。   ※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。   ※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。