「教えて!明日香先生」:夫がW不倫、でも離婚したくない。調停と裁判の違いは?

コラム
こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。   私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。   この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。   ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。  
  1. 夫がW不倫、でも離婚したくない。調停と裁判の違いは?
  明日香先生、こんにちは。   T代と申します。35歳の専業主婦で、39歳の夫と、11歳と8歳の息子と4人暮らしです。結婚生活は13年です。   今日、先生のところに来たのは、恥ずかしながら、夫が不倫をしており、現在別居状態となっております。 相手は、同じ会社の同じ部署の女性事務担当者で、その女性も夫がいます。 ダブル不倫状態で、相手の夫も私の夫のことを知っています。 相手の家庭も修羅場になっていると聞いていますが、未だに不倫相手と別れる様子はなく、私の夫の言い分は、離婚して現在の不倫相手と早く再婚したいとのことです。 私は、子育てに追われていることもあり、仕事もパートタイマー程度の時間しか確保できないため、離婚したくないです。   そこで、明日香先生に質問があります。   近日中に調停が始まりますので、その旨を述べたいのですが、調停で離婚したくないという主張をしても、別居数年で離婚が認められるのでしょうか。 また、万一、裁判までもつれ込んだ場合、裁判離婚と調停離婚では離婚する条件は違ってくるものでしょうか。     明日香先生、よろしくお願いいたします。  
  1. T代さん、本日はご相談にご来所頂き、ありがとうございます。
ご主人のダブル不倫にショックを受けている旨、心身ともに疲れ果てていることと思います。さぞ大変だとお察しいたします。 ただ、お子さんが小さいということで、離婚しない方向で考えていらっしゃることは承知しました。今日の相談で、いろいろ考えるきっかけになればと思います。 では、質問についての回答を致しますね。   ご主人がダブル不倫をしているということで、有責配偶者という、離婚原因を作っている方になりますので、T代さんが離婚したくないということを主張すれば、調停が不正立となりすぐに離婚訴訟となったとしても、離婚が認められる可能性は低いと思います。 しかし、事案にもよりますが、5年を超えてくると、離婚ができる可能性が高まってきます。 T代さんの生活状況やお子さんの成長具合によって相対的に判断されることになると考えられます。 なお、調停で離婚が成立となれば、T代さんご夫婦双方での合意形成が前提となります。 よって、離婚成立の条件につき、お互いが納得できれば、基本的には自由に決められますので、早く離婚したい夫の希望に応じる代わりに、T代さんにとって有利な条件を提示しても合意してもらいやすいという利点もあります。 一方、離婚裁判となれば、離婚における各条件は全て裁判所が法的な判断を下すことになりますので、慰謝料等は裁判まで行くよりも話し合い段階の方が高額な金額で合意しやすい場合もあります。     今日の私の回答を踏まえて、一度どうされるかをお考えいただけたらと思います。   また、今日以降で困ったことがあったり、進展がありましたら、都度ご相談ください。   T代さんが、明るい未来で生活できるように、サポートいたします。   もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。   心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。   ※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。   ※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。   ※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。