こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。
私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。
この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。
ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。
- 育休中なのに、生活費を入れてくれない!
明日香先生、こんにちは。
私は、D代と言います。32歳です。29歳の夫とは、2か月ほど前から離婚協議中となっており、別居しております。夫は夫婦で住んでいた家に、私は実家に子供と一緒に暮らしております。子供は生後8か月です。
よろしくお願いします。
相談の件ですが、先ほどお話ししたように、現在、離婚協議中で、夫婦別居している状態ですが、実家住まいとはいえ、育休中なので、働くことができず、離婚が成立するまでの生活費を入れてほしいと、再三お願いしております。
しかし、夫が、「離婚が決まっているから、お前に払う必要はない!」との一点張りで、払う様子は一切見られません。
私も、本当にそうなのかと気になっていたので、本やネットで調べたり、市民無料相談を利用すると、離婚までの生活費をもらえる可能性があることを把握しております。
そこで、明日香先生に伺いたいのですが、
・離婚することが決まっている場合は、夫が生活費を払う義務はないという、夫の言い分は正しいのでしょうか。
・夫に、離婚するまでの生活費を支払う義務がある場合、どのようにして請求すれば良いのでしょうか。
明日香先生の見解次第では、離婚協議の交渉等をお願いしようと思い、相談に来ております。
よろしくお願いいたします。
- D代さん、本日はご相談にご来所頂き、ありがとうございます。
実家住まいで、肩身の狭い思いはされていませんでしょうか。心身ともに疲れていると思いますので、私のアドバイスを参考にして、今後の離婚協議の進め方を一緒に考えましょう。
早速ですが、ご相談の件、回答しますね。
>離婚することが決まっている場合は、夫が生活費を払う義務はないという、夫の言い分は正しいのでしょうか。
この質問については、離婚協議中で別居している場合でも、離婚成立まではご夫婦お二人の収入を算定根拠として、生活費の支給を求めることができます。
ですので、ご主人の言い分は正しくないと言えます。
恐らく、離婚するから、もう1円たりとも支払いしたくないという思いがあるのだと思いますが、夫婦である以上は扶養義務はあるんですよ。
>夫に、離婚するまでの生活費を支払う義務がある場合、どのようにして請求すれば良いのでしょうか。
この質問については、家庭裁判所に、婚姻費用分担請求調停を申し立てることで対応します。なお、生活費支給(法律上、婚姻費用分担と言います。)の開始時期は、調停申立時からとなり、それより過去に遡っての請求はできないのが原則です。
ですから、少しでも早く申し立てる必要があります。
また、夫よりもらえる生活費については、D代さんは現在育休中とのことですが、ご夫婦の収入、お子さんの状況、特別な収入や支出の有無によって決定するものであるため、即答は難しいです。ただ、基本的にはお互いの収入を証明する資料があれば、裁判所の算定表に当てはめて、請求可能な金額を把握することは可能です。
しかし、今日は収入資料をお持ちではないということですので、改めて面談日程を決めましょう。その時に、源泉徴収票や育児休業給付金等の資料を持参ください。
今日以降困ったことがあったり、進展がありましたら、都度ご相談ください。
D代さんが、明るい未来を描いて生活できるように、サポートいたします。
もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。
心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。
※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。
※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。
※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。