こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。
最近は、豊中市だけでなく、近隣の池田市、吹田市、箕面市からも、たくさんのご相談やご依頼をいただいております。
タイトルの件、解説します。
「妻がよく無断外泊をする」「最近、泊りの出張が多いけど、本当に仕事なんだろうか?」
このようなお悩みや疑いを持ってしまい、心が晴れない方がいると思います。
近年、女性が営業職や転勤を伴う総合職を選ぶ方が増えることで、働き方が多様になり、男性と比肩するくらいの営業成績を獲得し、給与面でも男性と遜色ない方が増えてきています。
それに伴い、働き方も男性と同じようになり、出張で家を空ける機会が増え、その結果、不倫に走るということもあるようです。
そのようなことを見聞きしたご主人が、「もしかして、妻は出張や泊りを理由にして、不倫しているのでは・・・!」と考えてしまうこともあるようです。
そこで、今回は、妻が無断外泊したり、泊り出張が増えていることを理由にして、離婚ができるのかを解説します。
奥様の外泊でお悩みの方はご参考ください。
夫婦には同居義務と相互扶助義務があるので、無断外泊はすべきものではありません。
一方で、夫婦ともに有職者で、宿泊出張を伴う業務に従事し、会社の指示で泊り出張をしているのであれば、正当な理由がありますから、これでは離婚原因にはなりえません。
ですから、ここでの外泊は、主に無断外泊を指すこととします。
なお、業務命令で出張して宿泊したものの、そこで不倫をしていることが判明した場合は、当然に離婚原因になりえます。
では、無断外泊が離婚原因になりえるのかについてですが、離婚が裁判にまでもつれ込んだ場合は、このブログで頻出する法定離婚事由に当たるかどうかを確認します。
法定離婚事由は、下記4つが制定されております。
・不貞行為があったとき
・悪意で遺棄されたとき
・生死が3年以上明らかでないとき
・その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
無断外泊の場合ですと、可能性としては、「悪意で遺棄されたとき」が考えられますが、これは、奥様が家事や育児を一切放棄して、長期間家出している状態を指します。
ですから、たまに無断外泊する程度ですと、これには該当しません。
次に、「不貞行為があったとき」は、離婚が認められます。その場合は、奥様が不倫をしている証拠を集めて、裁判所に提示し、提出した証拠が真実であると認められると、離婚が成立します。
最後に、「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」ですが、例えば、妻の無断外泊がきっかけで夫婦仲が悪くなり、喧嘩が絶えず、結果的に夫婦仲の修復ができない状況に陥った場合が考えられます。
ですので、奥様の無断外泊に不満を抱きつつも、通常の夫婦生活を送っている場合は、離婚原因になりえません。
よって、結論としては、無断外泊という事実のみでは離婚原因にならず、不倫や無断外泊がきっかけで夫婦仲が修復不可能になるくらいに悪化した場合は離婚が認められることになります。
奥様の無断外泊が増えたり、普段は無断外泊なんて絶対にしそうにないのに、無断外泊をしたのであれば、何らかの理由があります。
確かに衝動的にしてしまったとか、夢遊病だとかはあり得ますが、可能性としては低いと思われます。
通常、無断外泊をする理由は下記の3つが挙げられます。
・不倫
・夫婦喧嘩をして、家にいたくないと思った
・夫のことが嫌いで、もう家に帰りたくないと思った
一つ目の不倫については、これが無断外泊の理由であることが多いと思います。
不倫の場合は、奥様を問い詰めても、素直に白状することはあまりありません。
何らかの言い訳をして、その場を逃れようとしますが、例えば、目が泳いでいたり、急に口数が多くなるなどの普段はしない行動や態度を取るようになります。
怪しいと感じたら、まずは不倫をしていると考えて、証拠集めに動きましょう。
次に、夫婦喧嘩をした場合ですが、一時的な感情で無断外泊をしただけなのか、すでに不満をため込んでいたり、離婚の意思がある程度固まっている状況で、夫婦喧嘩が無断外泊のきっかけになったのかを見極める必要があります。
単にカッとなって出ていったけど、落ち着いたらやっぱり家に帰りたいと思ったら、奥様側から話し合いに応じることがほとんどです。
離婚をする、しないに関わらず、まずは話し合いの場を持つようにし、お互い冷静に話し合うことをお勧めします。
最後に、夫のことが嫌いな場合は、奥様に理由を尋ねても、はっきりとした回答はしてこないことが多く、理由がわからないことがあります。
この場合は、夫自身にも何らかの悪い点があるものと思われますので、ご自身で思いつく改善点を洗い出し、奥様に伝えることで、奥様が何を考えているかを予測することが肝要です。
そのためには、奥様の話を真摯に聞き、理解する姿勢を見せることが大切です。
- 妻の無断外泊が離婚原因になったら、慰謝料請求は可能か?
これについては、下記3つのケースでお伝えします。
・不倫
請求可能です。不倫を理由とした離婚の場合での慰謝料の相場はおおむね最大300万円くらいです。
妻に慰謝料を請求するためには証拠が必要ですので、不倫の証拠を集めるようにします。
証拠の例は、ラブホテルに出入りした瞬間を抑えた写真や不倫相手とのLINE等です。
・悪意の遺棄
請求可能です。こちらも慰謝料の相場は最大300万円程度です。
妻に慰謝料を請求するためには証拠が必要ですので、悪意の遺棄の場合は、家事や育児を放棄していることの証拠を集めることになります。
これについては、日記等をつけて、毎日の家庭の状況を克明に記載することで証拠化することができます。
・性格の不一致
請求が難しいです。
妻の無断外泊の事実につき、「婚姻を継続しがたい重大な事由」に該当しても、理由が「性格の不一致」ですと、どちらが悪いとは断言できないからです。
- 妻の無断外泊が離婚原因であっても、子供の親権は妻が有利?
これについては、妻が主に子供を監護している場合、原則的には妻側が有利になります。
なぜなら、母性優先の原則という、子育てには、まずは母性が必要とであるとする考え、特に幼い子どもは母親と生活する方が望ましいという考え方があるからです。
お子さんの身の回りの世話を確実に行うことが子育ての第一義となるため、身の回りの世話は、女性の方が得意との考えもありますが、このような一般論が当てはまるかどうかは、個別のケースごとに検討が必要です。
よって、確かに離婚原因は奥様の無断外泊であったとしても、お子さんに関しては、お父さんとお母さんのどちらと生活するほうが様々な子どものニーズを満たすか総合的な考慮で決められるため、夫側が必ず有利になるとは言い切れません。
一方、悪意の遺棄が原因で離婚理由になった場合ですと、奥様が育児放棄をしているわけですから、夫が仕事だけでなく、家事、育児も継続的かつ積極的に関与していることが多いと思われます。
この状況でしたら、両親の離婚後も、子どもの養育環境はできる限り変更しないことが望ましいとする現状維持の原則に従い、夫が子供の親権を得られる可能性が高いです。
そこで、夫が親権を獲得するためには、やはり証拠が重要です。
悪意の遺棄における慰謝料請求と同じように、子育て日記をつける等、子育ての状況を克明に記載し、仕事が忙しい中、継続的かつ積極的に子育てに関与していることを記録しておきます。
妻の無断外泊の理由が分かることで、実は離婚することがベストではなく、夫婦関係が修復することもあると思います。
そのためには、夫婦間でスムーズ、かつしっかりとお互いに言いたいことを話し合える環境を構築することが肝要です。
無断外泊の理由は、不倫であることもありますが、実はそうではなく、夫の態度や言動が原因で一緒にいることが嫌になって、一時的に出ていったのかもしれませんし、本当に嫌いになって、顔も見たくない状態になっているのかもしれません。
この場合は、夫側にも何らかの責任があるため、奥様の心の奥底にある本音を聞き出すことで、お互いに改善すべき点が明らかになり、夫婦関係が修復するかもしれません。
そのためには、奥様から指摘された、夫自身の悪い点を改善することを念頭に行動することになるでしょう。
もしかしたら、奥様の指摘が、ご自身にとって理解しがたいものや自覚していないものかもしれませんので、その際は弁護士やカウンセラーなどの第三者のアドバイス等を受けることも検討してもいいかもしれません。
どのケースにおいても、夫婦間の話し合いが肝要ですので、積極的に会話をする機会を持つようにしましょう。
奥様が急に無断外泊をしたり、泊り出張を称して外泊することが多くなると、夫としては不倫を疑ってしまいがちです。
そこで「もう離婚する!」と決意することもあるかもしれません。
一方で、奥様は何かしらの夫に対する不満や言い分があるため、無断外泊という行動に出ている可能性も否定できません。
そこで、夫婦で話し合いの場を持ち、まずは無断外泊の理由を聞き出してみましょう。
ご自身が悪い点を指摘され、改善できるのであれば、即座に改善の行動をとり、不倫や悪意の遺棄と思われる家事や育児放棄の行動であれば、離婚に向けた行動をとることになるかと思います。
もし、どうすればよいのか分からないときは、まずは弁護士にご相談ください。
あなたの相談をしっかり聞くことで、何かしらの最善策を提案していただけるかと思います。
そして、このブログを読んで、「武澤先生に相談したい!」と思ったら、ご遠慮なくご連絡ください。
私は、毎日、何らかの形で離婚に関する事柄を取り扱っております。
もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。
心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。
※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。
※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。
※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。