「教えて!明日香先生」:婚姻費用の支払い方法や金額で揉めている!

コラム
こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。   豊中市だけでなく、近隣の池田市、吹田市、箕面市からも、たくさんのご相談やご依頼をいただいております。   私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。   この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。   ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。  
  1. 離婚協議を早急に済ませたいのに、婚姻費用が決まりません。
  明日香先生、こんにちは。 F美と申します。35歳の主婦です。41歳の夫と、現在離婚協議中です。   夫の浮気が原因での離婚を私が切り出し、夫も離婚することに了承したため、離婚協議を進めているところです。 子供の親権や養育費についてはある程度話し合いができ、内容が固められそうですが、婚姻費用についてなかなか決着がつきません。 夫より、未払い分の婚姻費用に関しては、一括支払いが難しいと言われたので、私も大変悩んだのですが、3回までは認めようと思い、3回払いで一度は承諾しました。 しかし、夫がその後、夜のお店での飲み歩きや、風俗店も利用していることを私の知人や夫の同僚から聞いたので、反省をしている様子がないと判断し、一括支払いに変更してもらおうと思っています。 また、夫が提示する支払い金額が私の想定している金額と相当乖離があり、その点も離婚協議が進まない要因となっております。   そこで、本日、明日香先生に相談に伺いました。   ひとまずは協議離婚で完了できるように、引き続き夫と話し合いを進めていきますが、話し合いが平行線で、このまま協議がまとまらず、審判へと進んだ場合において、婚姻費用については、私と夫双方で主張してる金額よりも高い、もしくは低い金額で決まる事はあるのでしょうか? また、一括請求は可能でしょうか?   念のため、夫が夜のお店で飲み歩いてる写真や、風俗店に出入りしている写真はあります。   できれば、協議で済ませたいのが本心です。   今日の相談での明日香先生からの回答次第では、依頼しようと思っていますので、まずはアドバイスをよろしくお願いいたします。  
  1. F美さん、今日は相談にお越し下さり、ありがとうございます。
ご主人の浮気が発覚してから、ずっとご自身で離婚に向けた行動や対処をされて、本当にお疲れ様です。 ご自身の有利な条件で離婚することを目指すことは、全然間違ったことではありませんので、ご主人とうまく交渉して、早期解決を目指したいところですね。 万一、ご依頼となりましたら、私がF美さんにとって満足できる内容を盛り込んだ離婚協議書作成を第一ゴールとして動いていきます。 まずはご質問の回答を致しますね。   まずは、婚姻費用についてですが、調停でも金額等合意できず、審判まで進みますと、特別の事情がなければ、F美さんとご主人の双方の年収を勘案し、勘案した結果を算定表に当てはめて、その相当額を算出します。 よって、F美さん、ご主人双方で思惑通りにならない可能性があります。 なお、基本的には審判まで進んだ場合は、ここで算出された未払いの婚姻費用については一括支払いとなります。 調停は話し合いですが、裁判所の話し合いである以上、審判同様に双方の年収を裁判所の算定表に当てはめた金額がベースになります。   また、飲み歩いている写真等についてですが、F美さんが希望する金額を出してもらうためや、分割支払いを回避するという観点で提出するということを想定されていましたら、これについては、そこまで有力な証拠にはならないかと考えます。 なぜなら、先ほど申し上げた通り、婚姻費用算出については、お互いの年収を算定表に当てはめての金額算出となり、個別の事情は考慮されないことがほとんどで、原則一括払いだからです。 婚姻費用について、裁判所の算定表に当てはめた場合の金額を知っておくことは重要なので、一度ご夫婦双方の収入資料をご持参ください。 また、ご主人との交渉がうまくいって、婚姻費用や、既に確定している親権や養育費等をまとめた離婚協議書を作成することになりましたら、現状決まったことをまとめたメモやお手持ちの書類を改めてご持参いただき、打ち合わせさせていただけたらと思います。   F美さんの新たな人生の出発のお手伝いをさせていただけたら幸いです。   もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。   心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。   ※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。   ※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。   ※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。