「教えて!明日香先生」:離婚は決めたけど、持ち家がペアローンの場合

コラム
こんにちは。大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。 豊中市のほか近隣の池田市、吹田市、箕面市からも、たくさんのご相談やご依頼をいただいております。   私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。   この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。   ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。  
  1. 離婚は決めたけど、持ち家がペアローンで、債務者の一本化も難しいです。
  明日香先生、初めまして。C子と申します。36歳の会社員です。小学4年の娘が1人います。結婚して9年です。   本日、相談のお時間を取っていただいたのは、離婚をする決心をしましたので、どう進めて行ったらいいのかをお伺いしたいからです。   離婚原因は、夫の借金です。 夫が私に黙って、消費者金融からお金と借りていたことが判明し、その額が約200万円でした。 判明したのは、夫が携帯電話を忘れて出かけたときに、返金の催促の電話を私が取ったことからです。前線知らなかったので驚きました。 200万円という金額は、夫が借金の存在を認めて自白した金額になります。 もしかしたら、もっとあるのかもしれませんし、少しは返済できているのかもしれません。とにかく、本当のところは分からないです。   実は、3年ほど前に、中古ですが自宅を購入しており、だいたい3000万程度の借り入れが残っております。 しかも、このローンについては、自宅の所有権が夫と私とで半分ずつして、ペアローンとなっております。 夫は自己破産する予定ですので、その際に、私がペアローンの残債を引き受けて、夫にはこれらのめどがついたら、そのまま出て行ってもらおうと思っています。   しかし、私も一人で残債を抱えながら、この住まいでの生活を続けることは、無理ではありませんが、家計のやりくりが厳しくなるのは明白ですし、恐らく私への債務者の一本化は難しいと思っています。   最悪の場合は、売却をする必要がありますが、売却して無事にローンの完済ができたとしても、財産分与で所有権が私に移転しない限りは、夫が半分保有している状態になりますでしょうか。 また、夫が半分保有している状態ですと、売却の際は、夫の承諾が必要でしょうか。   明日香先生からのご回答を得たうえで、ある程度方針を決めたら、先生にご依頼しようかと思っています。   ご回答をよろしくお願いいたします。  
  1. C子さん、本日はご相談にご来所頂き、ありがとうございます。
C子さんが離婚の決意をされたとのことですので、私にご依頼となりましたら、C子さんの思いが叶うように、全面的にバックアップさせていただきます。 最近、ご自宅をご夫婦の名義でペアローンを組んで購入される方が多くなっており、私もC子さんと同じようなケースについて数多く相談を受けております。 それでは、ご質問の回答をしますね。   まず、持ち家の所有権が、C子さんとご主人の半分ずつの状態なので、売却によってローンが完済されたとしても、売却前に財産分与でご主人の持分全部がC子さんに移転しない限りは、ご主人の持分については、ご主人の財産のままということになります。 よって、現状の共有状態のままですと、売却等の際には、ご主人の承諾が必要になります。   また、現在契約しているペアローン契約書を確認しないとわからないことが多々ありますので、ご依頼を決められた際には、ペアローン契約書をご持参いただけますでしょうか。 契約約款等を確認させてください。 それによって、方針を決めていきたく思います。   そして、離婚に伴ってご自宅を売却することを念頭に置いているのでしたら、売却によってペアローンの残債を完済し、売却益を、ご夫婦で2分の1ずつ分配し、ご主人はご主人の受け取り分で一部または全部の借金を返済するという形を取ることも、視野に入れた方がいいと思います。   今日の私のアドバイスを踏まえて、C子さんが私に依頼するとお考えでしたら、ご主人とのやり取りのメモ、ペアローン契約書、権利証等、不動産に関する書類などをご持参いただき、資料を確認した上で現在までの経緯を改めてお伺いしますので、ご来所されるお日にちを、またお知らせください。   もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。   心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。   ※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。   ※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。   ※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。