「教えて!明日香先生」:離婚協議書で決めたことを反故にされている!

コラム
こんにちは。 大阪府豊中市の離婚が得意な弁護士の武澤です。   私は、離婚を中心に、様々な男女問題に関する相談を日々受けております。   この、「教えて!明日香先生」のカテゴリーでは、頂いた相談を一般化して、読者の皆様が分かりやすく、そして離婚や男女問題に悩む方向けに、知識として、広く知っていただけるように、Q&A方式にして、お届けします。   ですので、読者の方にそのまま当てはまるとは限りませんが、ご参考として読んでいただけたら幸いです。   Q.離婚協議書を作成して離婚したのに、取り決めを全然守ってくれない!   明日香先生、こんにちは。   R平と申します。29歳で、離婚当時28歳の元妻と離婚当時1歳の息子と3人暮らしでした。1年前に離婚し、結婚生活は4年でした。 離婚した原因は、お互いに結婚生活にストレスが溜まり、嫌気がさしたことです。 特に揉めるとか、元妻がイヤだということもなかったのと、離婚に関する取り決めもすんなり決まったので、公正証書にせずに、離婚届を提出した日に離婚協議書を作成しました。   主な取り決め内容は下記のとおりです。 ・子供の親権は元妻 ・面会交流は、私の希望する日程を事前に連絡することで、自由に会えること ・養育費は月25000円とすること   しかし、1か月ほど前に元妻から養育費増額の調停を起こされたこと、面会交流については4か月目くらいから一切実行してくれないことで、悩んでいます。   私としては、もともとの協議内容に納得したから離婚したのに、今更元妻が有利なことばかり主張して納得いかないです。   そこで、明日香先生に質問があり、今日相談に来ました。 1.離婚協議書は元夫婦双方の自力作成であっても有効ですよね?   2.離婚日に作成した離婚協議書に納得したから離婚したのに、これを無効とされてしまうなら、離婚届を出す根底が崩れますので、離婚を無効にする主張はできるのでしょうか。   明日香先生のご見解をよろしくお願いいたします。  
  1. R平さん、本日はご相談にご来所頂き、ありがとうございます。
せっかく離婚協議書をまとめて離婚したのに、反故にされてしまっては、怒り心頭なのも良く分かります。 まず、質問についての回答を致しますね。   一つ目の質問についてですが元夫婦で自力作成した離婚協議書であっても有効です。 ですので、どのような理由をもって相手が養育費の増額や面会交流を拒否するのかを確認する必要があります。 お互いが記載内容に納得したうえで離婚協議書に署名、押印しているはずですので、それを協議書作成時には予測不能だった事情の変更もないのに、やっぱり納得できないから無効であるという主張をしているのであれば、それは通じないことです。 例えば、元奥さんがR平さんにハメられた、脅された、署名・押印しないと痛い目に合うと恐怖を感じたからその場をしのぐために対応したと主張しているのであれば、その証拠を出してほしいところですね。 もちろん、R平さんが、そのようなことはしていないという前提での回答になります。   二つ目の質問についてですが、これについては、元夫婦でお互いに離婚する意思があり、それをもって離婚届を出した事実がありますから、根底が覆ったからと言って離婚そのものを無効にはできません。 よって、元奥さんの主張は納得できないことと、元奥さんの主張に対して、しっかり反論して、もともとの離婚協議の内容を認めてもらえるような主張を調停で行うことが大事です。 面会交流の件については、お子さんの利益に反するような事情がないのであれば、完全に元奥さんの約束違反になりますので、別途、R平さんから、面会交流調停の申立てをした方がいいと思います。   今日の私の回答を踏まえて、一度どうされるかをお考えいただけたらと思います。   私がR平さんの代理人としてこの調停を進めていくことは可能ですので、ご検討くださいね。 また、今日以降で困ったことがあったり、進展がありましたら、都度ご相談ください。   R平さんが、明るい未来で生活できるように、サポートいたします。   もし、離婚のことでお困りのことがありましたら、まずは下記よりお電話、メールを下さい。   心配事を少しでも軽くできるように、お話をお伺いします。   ※この記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。   ※この記事は、読んでいただいている皆様にとって分かりやすい言葉を使って、記載しております。   ※本記事を利用して、ご自身で対処する場合は、自己責任で行ってください。